旅の腕時計
出張に出るときだけ、腕時計を変えていきます。
唐突ですが。
旅に出るとき、一番いい時計をしていきますか?
それは海外ではやめた方がいいです。
泥棒はあなたの時計を見ています。
いい時計か、金を持ってそうか。
ブラジルへ出張した会社の人が、空港からホテルへのタクシーに乗っている時、渋滞に捕まったそうです。
なかなか動かない車列にイライラしていると、縫うようにして走ってきた二人乗りのバイクが、横に停車しました。
で、フルフェイスのヘルメットで見るからに不気味な二人組の後部シート側が、ぬっと突き出したのは・・・
拳銃です。ガンです。鉄砲です。
二人連れの出張だったそうですが、二人で「ひえー」とホールドアップしました。
ポルトガル語でなにか話しかけられていたのですが、さっぱりわからないので、頭が真っ白だったそうです。
すると、タクシーの運転手が、特に珍しくもなさそうに、「時計、時計」と英語で教えてくれたんだとか。
二人とも腕時計を差し出したところ、ピカピカ金メッキの、1000円のブランド・イミテーションの方を、むんずと掴んでバイクは走り去ったそうです。
ちなみに、もう一つの時計はローレックスだったそうで。
ブラジルが特に治安が悪いのと、この強盗がアホだという話でしたが、問題はなぜピンポイントでお目当てのタクシーを捕まえて銃を突きつけたか?です。
そこらじゅうの車に銃を突き付けているのでしょうか?
いいえ、おそらくは、ピカピカの悪趣味な金メッキをどこかで目にして、後を付けていたのでしょう。
たぶん空港で。
僕自身は時計に自分のステータスを投影したりする趣味はないんですが、傾向としてはアナログ表示で、できるだけシンプルな、いっそ文字盤なんかないような時計が好きです。ビジネスで使えるように、金属製のボディとバンドで。
社会人になりたての当時に買った安時計がまさにこんな感じです。安いといっても、2,3万したような気がしますから、当時としては張り込んだつもりでした。
そんなだから、「ローレックス欲しい~!」という後輩の話題には、まったく付き合えませんでした。
自動捲き?うんそれで??なんでクオーツじゃだめなの?
その値段の、どこらへんにその原価がかかっているの?
身も蓋もない質問をして興ざめさせていたと思います。
この安時計、いろんなところに持って行っては、タイミングよく電池が切れます。
電池以外にも、動作不良を起こします。
その度に時計屋に持って行っては相談するのですが、原因がよく分らない時があります。
少なくとも、長旅の途中で電池切れは困ります。
あと日常、雨風にさらされることは当然あるのですが、時計屋がどこにあるか分かっている自宅近くならともかく、国内出張の地方でも時計止まっちゃって困ることがあります。
お気に入りはいいんですが、こうも壊れやすくては長旅には堪えません。
そこで数年前、出張用の時計を買おうじゃないか、と一念発起しました。
時計のカタログなど見てみたんですが、ブランドウォッチばかりです。
ドンキホーテへ行っても、ブランドウォッチ。
うーん、ピンときません。
もっと見た目チープで強盗を寄せ付けず、丈夫な時計はないんでしょうか。
ありますよね。
キアヌ・リーブスが「スピード」でしてたやつです。
G-Shockですよ。
というわけで、近くのアウトレットモールに行ってみると、G-Shock専門店がありました。
G-Shockというのは、似たようなものなのに、種類が大量にあります。
違いがさっぱりわかりません。
店員さんに聞いてみました。
「すみません、時計探してるんですが・・・」
こちらなどいかがでございましょう、とタチマチ5つ6つカウンターに並べてくれました。
「出張先でよく止まって困るんです。」「その点、G-Shockならどれでも安心ですよ」「そ、そうですか!」
「デジタル表示じゃなくてアナログがいいんですが」「こちらはどうでしょう」「あ、あるんですか!」
「電池が切れるんです」「ソーラー電波時計といいまして、太陽電池になっています。
しかも電波時計になっていますから、時間合わせ不要です」「す、すごい!」
ブランド物には興味がなくても、機能美には弱いです。
「海外によく行くんですが」「でしたら、こちらはワールドウォッチになっていて、世界の都市の時刻が
表示できます。アナログ表示とデジタル表示が併用されていまして、デジタルの方に、いつでも世界時刻が
表示できます」「い、いいですね!」
たぶん傍で聞いていると、テレビショッピングのようだったんだと思います。
「さらに、自分の居場所を設定すると・・・」
と、ぐるぐるぐるっと時針が回り始めました。
「このように、アナログ表示部も自動で時差のある土地の表示にできます。これはたとえばニューヨークです」
「か、かっこいいー!」
というわけで、お買い上げ。今も使っています。
10時10分を狙って撮影してみました。
正直、このワールド表示は便利です。
現在地の表示をアナログ部で見ながら、デジタル部では日本時間を表示します。
飛行機の移動中、実際の移動時間とか目的地の時間とかを見比べるのにいいですし、日本に電話をする時に、時間を確認することができます。
ところでこの時計を見て、下請けの会社のフィリピン人が
「CASIO?すごい!いくらした?」と聞いてきました。
適当に
「さぁー、3,4万円したかなぁ。ドルで3,4百ドルぐらい?」
答えたら、驚愕していました。
「一月分の給料?」
そんなわけないだろう。
でもふと考えると、彼らは月2百ドルぐらいしかもらっていないかもしれません。
うちの事務所のフィリピン人が、もっともキャリアが長くて優秀とされていて、3000ドルぐらいです。
平均で1000。大卒新人が700。
下請けの末端ならば、200~500くらいでしょう。
質問してきた彼は、それでも班長クラスですから、、、
とっとと話題を切り上げて、スタコラ逃げました。
そうか、彼らにとってはG-SHOCKですら高級ブランドですか。
しょっぱい異文化コミュニケーションになってしまいました。
唐突ですが。
旅に出るとき、一番いい時計をしていきますか?
それは海外ではやめた方がいいです。
泥棒はあなたの時計を見ています。
いい時計か、金を持ってそうか。
ブラジルへ出張した会社の人が、空港からホテルへのタクシーに乗っている時、渋滞に捕まったそうです。
なかなか動かない車列にイライラしていると、縫うようにして走ってきた二人乗りのバイクが、横に停車しました。
で、フルフェイスのヘルメットで見るからに不気味な二人組の後部シート側が、ぬっと突き出したのは・・・
拳銃です。ガンです。鉄砲です。
二人連れの出張だったそうですが、二人で「ひえー」とホールドアップしました。
ポルトガル語でなにか話しかけられていたのですが、さっぱりわからないので、頭が真っ白だったそうです。
すると、タクシーの運転手が、特に珍しくもなさそうに、「時計、時計」と英語で教えてくれたんだとか。
二人とも腕時計を差し出したところ、ピカピカ金メッキの、1000円のブランド・イミテーションの方を、むんずと掴んでバイクは走り去ったそうです。
ちなみに、もう一つの時計はローレックスだったそうで。
ブラジルが特に治安が悪いのと、この強盗がアホだという話でしたが、問題はなぜピンポイントでお目当てのタクシーを捕まえて銃を突きつけたか?です。
そこらじゅうの車に銃を突き付けているのでしょうか?
いいえ、おそらくは、ピカピカの悪趣味な金メッキをどこかで目にして、後を付けていたのでしょう。
たぶん空港で。
僕自身は時計に自分のステータスを投影したりする趣味はないんですが、傾向としてはアナログ表示で、できるだけシンプルな、いっそ文字盤なんかないような時計が好きです。ビジネスで使えるように、金属製のボディとバンドで。
社会人になりたての当時に買った安時計がまさにこんな感じです。安いといっても、2,3万したような気がしますから、当時としては張り込んだつもりでした。
そんなだから、「ローレックス欲しい~!」という後輩の話題には、まったく付き合えませんでした。
自動捲き?うんそれで??なんでクオーツじゃだめなの?
その値段の、どこらへんにその原価がかかっているの?
身も蓋もない質問をして興ざめさせていたと思います。
この安時計、いろんなところに持って行っては、タイミングよく電池が切れます。
電池以外にも、動作不良を起こします。
その度に時計屋に持って行っては相談するのですが、原因がよく分らない時があります。
少なくとも、長旅の途中で電池切れは困ります。
あと日常、雨風にさらされることは当然あるのですが、時計屋がどこにあるか分かっている自宅近くならともかく、国内出張の地方でも時計止まっちゃって困ることがあります。
お気に入りはいいんですが、こうも壊れやすくては長旅には堪えません。
そこで数年前、出張用の時計を買おうじゃないか、と一念発起しました。
時計のカタログなど見てみたんですが、ブランドウォッチばかりです。
ドンキホーテへ行っても、ブランドウォッチ。
うーん、ピンときません。
もっと見た目チープで強盗を寄せ付けず、丈夫な時計はないんでしょうか。
ありますよね。
キアヌ・リーブスが「スピード」でしてたやつです。
G-Shockですよ。
というわけで、近くのアウトレットモールに行ってみると、G-Shock専門店がありました。
G-Shockというのは、似たようなものなのに、種類が大量にあります。
違いがさっぱりわかりません。
店員さんに聞いてみました。
「すみません、時計探してるんですが・・・」
こちらなどいかがでございましょう、とタチマチ5つ6つカウンターに並べてくれました。
「出張先でよく止まって困るんです。」「その点、G-Shockならどれでも安心ですよ」「そ、そうですか!」
「デジタル表示じゃなくてアナログがいいんですが」「こちらはどうでしょう」「あ、あるんですか!」
「電池が切れるんです」「ソーラー電波時計といいまして、太陽電池になっています。
しかも電波時計になっていますから、時間合わせ不要です」「す、すごい!」
ブランド物には興味がなくても、機能美には弱いです。
「海外によく行くんですが」「でしたら、こちらはワールドウォッチになっていて、世界の都市の時刻が
表示できます。アナログ表示とデジタル表示が併用されていまして、デジタルの方に、いつでも世界時刻が
表示できます」「い、いいですね!」
たぶん傍で聞いていると、テレビショッピングのようだったんだと思います。
「さらに、自分の居場所を設定すると・・・」
と、ぐるぐるぐるっと時針が回り始めました。
「このように、アナログ表示部も自動で時差のある土地の表示にできます。これはたとえばニューヨークです」
「か、かっこいいー!」
というわけで、お買い上げ。今も使っています。
10時10分を狙って撮影してみました。
正直、このワールド表示は便利です。
現在地の表示をアナログ部で見ながら、デジタル部では日本時間を表示します。
飛行機の移動中、実際の移動時間とか目的地の時間とかを見比べるのにいいですし、日本に電話をする時に、時間を確認することができます。
ところでこの時計を見て、下請けの会社のフィリピン人が
「CASIO?すごい!いくらした?」と聞いてきました。
適当に
「さぁー、3,4万円したかなぁ。ドルで3,4百ドルぐらい?」
答えたら、驚愕していました。
「一月分の給料?」
そんなわけないだろう。
でもふと考えると、彼らは月2百ドルぐらいしかもらっていないかもしれません。
うちの事務所のフィリピン人が、もっともキャリアが長くて優秀とされていて、3000ドルぐらいです。
平均で1000。大卒新人が700。
下請けの末端ならば、200~500くらいでしょう。
質問してきた彼は、それでも班長クラスですから、、、
とっとと話題を切り上げて、スタコラ逃げました。
そうか、彼らにとってはG-SHOCKですら高級ブランドですか。
しょっぱい異文化コミュニケーションになってしまいました。
2009-06-25 21:11
nice!(1)
コメント(0)
トラックバック(0)









コメント 0